2012年5月2日水曜日

マイアミ忘備録-5

マイアミ忘備録-5
自然環境と芸術には密接な関連があると思う。
乾燥した場所で生まれる音楽や絵画、湿度の高い場所で生まれるそれら。
寒い場所で生まれ、暖かい場所でも生まれる。

しかしDNAの最深部に刻まれたイメージは共通のはず。
そこに届くモノを創ってみたい。

日本のアートシーンをとやかく言う資格はないが、僕は人類の未来へ向けて作品を創ろうと思う。

マイアミの朝は暖かい、、、
と書き出したかったのだが、寒い。
しかし外人は例によって半袖だ。
日本国内の移動用に持って来たダウンを着込んで
中庭のテラスに用意された朝食コーナーに向かう。
コーヒーやジュース、バナナ、パン、ジャム等が小さなテントの下に並べてある。

リッチでは無いけれど気持ちのよい感じ。


思えば20代の前半に体験した数ヶ月のヨーロッパキャンプ場生活。
その時持っていたナケナシのお金を使い果たしたが、
その後の人生に大切なモチベーションを得た。
それは今でも持続していて、結局安い投資だったんだと感じる。

今朝のこの気持ち良さはあの時の気分に近い。
が、朝からブラックなダンスミュージックはお金払うから止めて欲しい、、、。

そうこうしているうちに *モルドヴァから後藤健二のアシスタントとして来ているはずの
エレナ・ドドンちゃんと落ち合う時間になる。

強い朝の光がパステルグリーンの壁に微細な陰影を創りだす。
小さなフロントの片隅、薄いコーラルピンクのソファに白人の女性が座っていた。
きっとこの娘だろうと思い、声をかける。
hello.Elena? yes,are you kozu?
ここでなぜか直感が働く。
「彼女はバイリンガルではない!」

予期せぬ出来事は予期せぬ出会いを生み出し、予期せぬ結末へ転がり出す。
後藤健二の腰痛は日本語の出来ないアシスタントを僕の目の前に出現させた、ここ、マイアミで。

*モルドバ共和国(モルドバきょうわこく)、通称モルドバ、モルドヴァは、東ヨーロッパに位置する共和制国家。
言語:モルドバ語(公用語)76.51%、ロシア語11.2%、ウクライナ語5.51%、ガガウズ語4.07%


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